地震
から命を守る
地震に対する建物強度の基準の1つである住宅性能表示制度の「耐震等級」は、
家づくりを考える上でもとても重要なファクターであります。
弊社では、万一、震度6強〜7の大きな地震に繰り返し見舞われても、安心して住み続けられるために様々な取り組みをしています。
熊本地震ほか、
近年の震度6強以上の地震
私たちの日々の暮らしは、地震と隣合わせで、今後30年以内に起きる確率が70〜80%(※1)とされる南海トラフ地震など地震に対する備えは必要不可欠です。
現在、政府も住宅の耐震化率を引き上げるため、耐震改修促進法の制定や耐震診断・改修費用の支援等により、住宅の耐震化を促進しています。
※1 出典:WEBサイト 内閣府 防災情報のページ「南海トラフ地震防災対策推進基本計画」令和元年5月31日
耐震等級3・耐風等級2(※2)の建物強度で地震に備えた家づくりが基本です
大地震時の被害を軽微に
熊本地震における建築物被害の調査において、新耐震基準導入以降の木造住宅では、接合部等の基準が明確化(※3)された2000年以降の住宅の被害率が、新耐震基準適用以前の住宅の被害率と比較して小さく、住宅性能表示制度を活用した木造住宅のうち耐震等級3のものは、ほとんどが無被害、他は軽微(一部損壊)又は小破(半壊)の被害でした。
※3 阪神・淡路大震災の建築物被害を教訓として、接合部の仕様や耐力壁バランスのチェック方法等が具体的に定められ2000年6月に施行されたものであり、2000年基準といわれています。
※4 倒壊7棟のうち3棟は接合部仕様が不十分にであり、1棟は敷地の崩壊、基礎の傾斜等が確認されました。
※5 損傷ランクⅠ〜ⅢのうちⅢは0棟。
住宅性能表示制度とは
住宅性能表示制度とは、構造の安定、火災時の安全、高齢者への配慮など10項目を定め、住宅の性能について評価し、住宅取得者に対して住宅の性能に関する信頼性の高い情報を提供する仕組みです。
この制度は、平成12年4月1日に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」の中の大きな柱として定められ、国土交通省が日本住宅性能表示基準と評価方法基準を定めています。
新築住宅の性能を、住宅の工法・構造・施工者の別によらずに、客観的に示し、それを第三者が確認することを通じて、安心して住宅の取得ができることを目的としています。
どんな強い家もそれを支える地盤が要!不同沈下を回避するには、「地盤の安定」からスタート
不同沈下による被害
不同沈下とは、住宅を建てた場所の地盤が弱い場合、住宅の重さに耐えきれず不均等に沈んで傾いてしまう現象のこと。この現象によって、建物や住まい手の健康に様々な問題が生じます。
なぜ地盤調査が必要か
家づくりは、強固な地盤の上に建築することで、初めて意味を持ちます。建築する土地が軟弱地盤の場合、「不同沈下」を引き起こすからです。ハザードマップや、地形や立地条件から地盤状況を読み、また「スクリューウェイト貫入試験方法(※1)」で正確な地盤調査をしています。解析の結果、軟弱地盤と判定した場合、地盤状況に応じた基礎仕様の提案や地盤補強工事を提案及び実施します。
※1 小規模建築物を対象として最も一般的な調査方法。安価である事に加え、標準で4~5箇所(弊社では5箇所)計測するため、地盤のバランス等も推定することが可能。
弊社が提供する、地盤「3つの安心」
地盤に厳正なプロが、地盤審査・建物引渡しから20年後まで安心をご提供します。
万が一の様々な地盤リスクをサポート
地盤にまつわる不安を解消するために万全な体制を構築しているので、ご安心ください。
※3 地盤調査審査完了日(補強工事が必要な場合は施工審査完了日)から1年以内に基礎工事着工が行われなかった物件は除きます。
※4 住居専用戸建住宅は、建設工事完了の日から1年以内に引渡しの行われなかったものを除きます。
※5 擁壁自体の補修費用は補償対象外です。また、補償を受けるにあたって、地盤審査補償事業の審査を受け、基準を満たす必要があります。
建物の強さを高度に科学して地震に強い構造に
地震で家の倒壊を防ぐには
熊本地震後の調査では、「壁が少ない」「配置バランスが悪い」といった家が倒れやすいことが報告されています。建物にかかる強度を緻密に確認するには「許容応力度計算」といわれる構造計算をし、耐震等級3・耐風等級2に対応した家を建てることが重要です。しかし、木造住宅においては「許容応力度計算」は義務付けされていないのが現状です。(※1)
弊社では、家の耐震性能を詳細に確認する許容応力度計算を一棟ごとに実施して、家の持つ耐震性能を最大限に高めています。
※1 弊社では耐震等級3・耐風等級2の建物をご提案致しておりますが、お客様のご希望のプランにより等級が下がる場合がございます。あらかじめご了承下さい。
「許容応力度計算」による構造計算を全邸実施します
建物の重さ、建物に実際にかかる地震力、風圧力を計算し、耐震・耐風等級レベルを上げることを実現しています。
弊社の施工実例
建築基準法では義務づけられていない許容応力度計算を、木造2階建においても実施しています。柱・筋交い・壁・金具・アンカーボルト・基礎・地盤、全ての条件を考慮した基礎のサイズ・鉄筋の太さや配筋間隔が、設計に反映されています。
さらに制震ダンパーを採用すれば、繰り返す地震に耐え損傷をさらに防いで、住宅の価値も守ります(オプション)
耐久性だけでなく、住宅の損壊を限りなく減らす「ワンランク上の安心」には、制震ダンパーがおすすめです。例えば新築直後に大地震が来たらどうなるでしょうか? 倒壊はせずとも傾きやサッシの破損、壁紙などの破れが発生すればそれらの補修費用が発生します。
制震ダンパーは、繰り返しの地震でも変わらず地震エネルギーを吸収して損壊を防ぎ、住宅の価値を維持します。
制振ダンパーevoltz
制振装置evoltzB5はわずか震度1程度の揺れから性能を発揮し、大きな揺れに至るまで、地震の衝撃力を吸収し続けます。
高耐震化が進む現在の住宅において、倒壊防止よりも損傷防止を目的とすることで、住宅の長寿命化を可能としました。
また、高気密、高断熱の住宅の初期性能を長期間にわたり維持することにも、制振装置evoltzは効果を発揮します。
開発時に100万回の耐久試験を実施し、性能の劣化はごくわずかであることを確認しています。
複数回に渡る余震にもしっかりと対応出来ます。
使用環境温度はマイナス20℃から80℃、夏の暑さにも冬の寒さにも変わらない性能で住宅を守り続けます。
アイディールブレーン株式会社によって行われた、従来の木製筋かいに制振ダンバーを追加した実大2階建住宅に、兵庫県南部地震(1995年)を再現した振動台実験によって得られた結果です。
建物をしっかりと支える基礎は湿気やシロアリ等に強いベタ基礎を採用
揺れや沈下に強いベタ基礎
弊社では基礎全体を鉄筋コンクリートで支える「ベタ基礎」を採用。
ベタ基礎は、建物の荷重を基礎全体で受け止めるので、安定性が高く、地震の揺れや不同沈下にも強い造りです。また、地面からの湿気やシロアリ等を防ぐのにも有効です。
さらに、ベタ基礎の立上りを建築基準法上の規定より高くし、床下換気口、床下防湿措置・防蟻措置も施す事で、住宅性能表示における耐久性・可変性に関する基準をしっかりと満たしています。
鉄筋工事
鉄筋工事は、構造強度を左右する重要な躯体工事の一部です。弊社では許容応力度計算による構造計算を元に、鉄筋の太さ、継手の長さ、配筋間隔、基礎開口部の補強等が反映され、地震に強い家となっております。
かぶり厚と基礎の立ち上がり
鉄筋とコンクリート表面からの厚みをかぶり厚といいます。コンクリートが鉄筋に「かぶる」ことで鉄筋を酸化から防ぐので、必要な厚さと適切に施工されることが大切です。弊社ではかぶり厚を、建築基準法上の規定を超えた40㎜以上としています。また、基礎の立ち上がりも地盤面は400㎜以上、底盤面より360㎜以上としています。
基礎開口部の補強
基礎部分にスリーブや人通口などの開口部があると、強度が弱くなるため、補強の必要があります。弊社では、許容応力度計算による構造計算を元に、地中梁や開口補強筋でしっかり補強しております。
腐食・シロアリを防ぐ木材と錆びにくい金具で新築時の耐震性能を長期維持
耐震性の要「耐力壁(※1)と土台」に「緑の柱」を使います
シロアリや腐食の被害を半永久的に防ぐことが出来る「緑の柱」を1階部分の耐力壁(菅柱+筋交+間柱)や土台に使用し、新築時のままの耐震性を維持できるようにしています。
さらに、基礎部分や配管からのシロアリ侵入を防ぐ仕組みも採用し、経年劣化による耐震性の低下を徹底的に防ぎ、いつ発生するか分からない地震に備えています。
※1 耐力壁とは、筋交や構造用の木材で造られた壁です。地震や台風などの横方向からの力や、経年による建物の変形にも耐えるように造られています。
※2 野外杭試験結果において、無処理材が5年経過時点で平均被害度5(東京都、奈良県、岡山県のデータ平均値)に対し、緑の柱(マイトレックACQ処理材)は、2021年3月で平均被害度2.5以下(筑波森林総合研究所でのデータ値)で現在も試験継続中です。
野外杭試験は、3×3×60cmの杭を長さ方向の半分まで地面に埋め、毎年、杭を引き抜いて劣化状態を観察し、再度埋め戻すことで、素材や保存処理木材の劣化のしにくさを評価する方法で、試験方法の詳細については、JIS K1571木材保存剤−性能基準およびその試験方法に定められています。また、平均被害度とは木材の被害状況を観察し、0(健全)〜5(腐朽または蟻害によって形が崩れる)の6階級に分類した値で、同一条件の杭を10本使用し、被害度の平均を算出しており、平均被害度が2.5になった時点の年数を耐用年数としております。
人体や環境に負荷をかけない薬剤を使用
「緑の柱」に使用されている薬剤は、身近に存在するたくさんの商品に使用されているものです。歯磨き粉やウエットティッシュ等で使われている塩化ベンザルコニウムと調理器具などに用いられている銅が主成分で、健康を害するものではありません。
錆に強い金物
家を建てた後、木材を固定する金物等はメンテナンス出来ないため、見えない壁の中でも錆びにくい金物「デュラルコートHG」を使用しています。